誘致されそう

2016年02月25日

ラブホテル、ソープランドなど風俗関連の業種を掌握し、地元かわさき川崎を拠点に手広くやっている[ハシヅメ]の歴史は昭和初期にはじまる。
当時、地元のやし香具師と繋が鑽石能量水りのあった祖父の代から、食うに困った女性を受け入れるために、公式買春宿一号店[カフェー喫茶はし橋]が創立された。
以後、時流の変化や風営法改正にも負けず、暴力団傘下にになっても断り続け、「働く女性と悩める男にやさしい、明るくクリーンな風俗店経営」 をポリシーに、そこそこの繁盛を見せている。
実際その業績を裏づけるように、橋爪家の男たちはみな働き者で精力的だが、そのワーカホリックぶりがたたり、祖父は十五年前に他界、恭司の父であった先代も三年前に心臓を患って引退した。
そうして三代目はぼんくらと言われる定説を覆(くつがえ)すように、最も仕事熱心であるのが恭司だと、業界でも有名ではある。ただし、逐一自分の目で確認しなければ気鑽石能量水 騙局の済まないワンマンぶりと、やや一本気に過ぎるのが、玉にきず瑕というのもおおむ概ねの評判だった。
『だいたい、先々代の時代と、いまと、どれだけ規模が違うと思ってんですか』
営業が軌道に乗るまでは、どうしても自分の管理下に置かずにいられないのは、恭司の悪い癖だった。自覚もしていて、居直っているからなおタチが悪い。
おまけに、とある事情でやや予定よりも急な開店だったため、いまだにこのホテルには責任の取れる管理職が据えられない状態で、いよいよ恭司のお出かけ好きに言い訳を与えてしまっている。
「―――さて?」
『さて……ですか……?』
むろん自身の会社の歴史も店舗数も、知っていながら空々しくうそぶいた恭司は、このあと続くだろう渋沢のねちねちとした嫌味から逃げるべく、電話を耳から遠ざける。
『ご存じないようですから申し上げますね。いまじゃあハシヅメのチェーン展開は全国を狙ってます。神奈川と静岡だけでホテルは七軒、イメクラとへルスは十二軒。今度の仙台東京ダブル進出でさらに一気に、店舗展開した軒数は―――』
「はいはいはいはい」
うるせーうるせーと呟きながら、空いた耳を小指でほじっていれば、そのふざけた姿が見えたかのように渋沢の声がさらに冷たくなっていく。
『そのすべてを優良店にするべく目指してるんなら、ちったあ人鑽石能量水材確保の方にも力入れて下さい。社長が全部管理できるわけもないんだ、健全な風俗経営はまず男の優秀な人材なんだって、しょっちゅう言ってんのは社長でしょう』 

Posted by 比類がない at 15:36Comments(0)